2023年3月19日日曜日

【日本株】5187 クリエートメディック 利回り4%超の高配当ながら株価は低迷

5187クリエートメディックの定時株主総会招集通知が来ました。

期末配当金は株主総会を通じて確定する訳ですが、この銘柄もここのところの更に一段下がったパフォーマンスが気になっていました。

今回49期(2022年12月期)の業績が出ましたので、来期予想と併せて状況を確認しました。


目次


クリエートメディックの基本情報

クリエートメディックはシリコーン製のカテーテルを中心とした医療機器の製造・販売をしている医療機器メーカーです。

導尿用のシリコーンフォーリーカテーテルや腸閉塞に使用されるイレウスチューブなどでトップシェアを獲得しています。
ニッチなトップシェアを持つ企業だ!と思って投資しています。

高配当株に属すると考えており、自己資本比率の高さや有利子負債の少なさなど安定的な要素があります。
しかし売買出来高は少なく、株価パフォーマンスも振るわない銘柄です。


クリエートメディックの株価と配当金

直近の株価、分配金利回りは以下の通りです。

株価873 円
PER13.44
PBR0.54
配当利回り4.24%
売買単位100株
(3/17終値ベース)

これだけ見ると割安高配当銘柄です。
なんでここまで放置されるんだ…と思ってしますが、理由は当然あるはずです。
それを業績から探してみます。

株価の推移は下図のようになっています。

2001/12からの株価チャート

前回も書いたのですが、山はあれども基本的に横ばいです。
今の株価水準は20年前と同じです。
企業として成長していないんでしょうか。


今期の配当金は予定通りの37円でした。
来期も据え置き予想が出ています。

少しずつ増配となってはいますが、株価にはさほど反映されていないように思います。
その結果が4%超えの配当利回りに繋がっています。


クリエートメディックの業績

よく言えば安定的も、中期的にも株価が上昇していない要因を業績推移から追ってみました。

売上高

上昇率はさほどではありませんが、徐々に規模は拡大しています。
この15年で4割程度売上高を伸ばしてはいます。
躍進はしていないが縮小もしていない、というところでしょうか。

来期は今期比+2.3%予想となっています。


営業利益と営業利益率

2015年で一度底を打ちましたが、現状は再び右肩下がり傾向です。

来期は改善を見込んでいますが果たしてどうなるでしょうか。
営業利益の落ち込み要因として円安による輸入仕入れコストの上昇・物流費用の高騰を挙げており、これらが解決しなければ苦しいことは変わらないと思います。

他で補うことが出来るのか、現段階で施策は不透明ですが期待出来るでしょうか。
株主としては期待したいですけど。


総資本回転率

個人的に一番目を疑ったのはこの指標です。
何故今まで計算してみなかったのか。。。

総資本の有効活用度としてはここ数年良化傾向にありそうです。
しかし絶対レベルが低すぎます。
一般的な製造業の平均は1.03程度とされているのに対し、2022年度実績が0.65でした。

昨年売却した7722国際計測器と同じレベル…しかも国際計測器はどんどん落ちてきて0.64だったのに対し、クリエートメディックは15年間このレベルです。
安定して効率良く稼げていない。そりゃ株価上がらないですね。


クリエートメディックの今後のビジョン

現在のクリエートメディックの重点施策として、決算説明会資料では

  • 次代の長期戦略ビジョン
     今後の課題:新製品創出・新規事業探索
  • グローバル事業の推進
     今後の課題:東南アジアの新市場開拓及びマーケティング強化
  • 中長期的な会社発展に向けた構造改革
     今後の課題:ガバナンス、サステナビリティの取組み強化

の3点を挙げています。

実際に新基幹システムの情報関連投資や開発体制強化、生物学的安全性試験の増加を実行しており、これらが実を結ぶと利益が復調してくるかもしれません。


一方で中期経営目標では2025年における達成目標を
 売上高 :140億円
 経常利益:14億円

としています。

その2年前となる来期2023年予想が
 売上高 :125億円
 経常利益:9億円
と今期比ほぼ横ばいなので、何かしらの改革は必要かもしれません。
個人的には総資本回転率をどう上げていくのかは注目したいです。


まとめ

クリエートメディックはカテーテルを中心とした医療器具メーカーで、最新の配当利回りは4%を超える高配当株の1つです。

売り上げは堅調に伸ばしているものの、利益率は下げ基調です。
中期経営計画の業績目標に向けて改善を期待しますが、取り巻く環境も厳しいので不透明です。
市況が余程良くならないと厳しそうだな、というのが個人的な感想です。

とは言え投資や技術開発、市場開拓も進めているようなので、堅実な経営とうまく嚙み合えば中長期的には改善していくかもしれません。


買い増しするにはもっと期待感のある施策が来ないかなあと思いますが、保有しているのも現在100株のみなので様子見かなと思っています。
配当金も安定的ですし。

株価が上昇していき、利回りが下がってきたら売却の可能性もあります。
とりあえずホールドで!


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