2022年4月19日火曜日

【A-REIT】1555 上場インデックスファンド豪州リートから分配金!連動指数を分析してみた

1555 上場インデックスファンド豪州リート はその名の通りA-REIT(豪州REIT)を対象にしたETFです。

私は配当金・分配金を重視した運用のためREITへも積極的に投資していますが、J-REITだけではなんとなく不安に感じ、地域分散目的で投資しているのが1555 上場インデックスファンド豪州リートです。

そもそも地域が分散出来れば良いかな、という程度の考えで投資をし始めましたが、実際にどのようなETFなのか自分なりに見直してみました。

株価1986 円
売買単位10 口
3月期分配金(100株当たり)9円10銭
年換算利回り2.75%
信託報酬0.495%
(4/15終値ベース)

目次


豪州REITの概要

  • 豪州はREIT市場規模は世界3位(1位:米国 2位:日本)
  • 小売りや商業用施設の割合が高く、オフィスが少ない
  • 年金基金の資金が実物不動産に流入し、安定的になっている

規模もそれなりに大きく、安定的という評価に安心感を覚えます。


豪州REITを買うのに1555上場インデックスファンド豪州リートは適切か

日本円で豪州REITへの投資を考えるとETFか投資信託になります。

代表的な銘柄は概ね以下に挙げるものです。

名称ベンチマーク純資産
(百万円)
利回り信託報酬決算頻度設定日償還日
ETF1555 - 上場インデックス
ファンド豪州リート
S&P/ASX200
A-REIT INDEX
13,6872.72%0.50%年6回2011/
3/3
無期限
投資信託
三井住友TAM - オーストラリア
REIT・リサーチ・オープン
(毎月決算型)
なし29,8574.56%1.74%毎月2015/
8/7
2025/
7/14
One - DIAMオーストラリア・
リートオープン(愛称:A-REIT)
S&P豪州REIT
INDEX
16,9575.38%1.74%毎月2012/
6/21
2027/
7/20
ニッセイ- ニッセイ・オーストラリア・
リート・オープン(毎月決算型)
なし6,4663.46%1.73%毎月2015/
5/18
2025/
5/12
ニッセイ- ニッセイ・オーストラリア・
リート・オープン(年2回決算型)
なし2,8040.00%1.73%年2回2015/
5/18
2025/
5/12
三菱UFJ国際 - オーストラリア・
リート・オープン(毎月決算型)
S&P/ASX200
プロパティトラスト
インデックス
2,5462.18%0.88%毎月2004/
11/19
無期限
三菱UFJ国際 -三菱UFJ /
マッコーリーオーストラリアREIT
Wプレミアム毎月
なし1,67210.58%1.86%毎月2015/
3/20
2025/
3/14
三菱UFJ国際 - eMAXIS
豪州リートインデックス
S&P/ASX200
A-REIT INDEX
7400.00%0.66%年1回2016/
1/29
無期限
三菱UFJ国際 - 三菱UFJ /
マッコーリーオーストラリアREIT
為替ヘッジなし毎月
(愛称:コアランド)
なし2981.09%1.60%毎月2015/
3/20
2025/
3/14

投資信託はいくつもありますが、ETFは1555上場インデックスファンド豪州リートしか見当たりません。

ここで投資信託に目を向けてみますが、私としては以下の条件を考えます。

  • 純資産は100億円以上(流動性・継続性の観点)
  • 信託報酬は抑えたい (1%超えは嫌)
  • 償還日設定は無期限 (長期でほったらかしの投資としたい)

この場合、豪州REITに対して投資信託の選択肢が無くなります
「eMAXIS 豪州リートインデックス」が条件としては悪くはないと思いますが、純資産規模があまりに小さく、買いには踏み切れません。

結果としてETFの1555上場インデックスファンド豪州リートのみが残る形です。
他にもっと良さそうな銘柄があれば乗り換えも選択肢でしたが、1555上場インデックスファンド豪州リートに投資継続で問題ないと考えます。


連動を目指すS&P/ASX200 A-REIT INDEXとはどのような指数か

1555上場インデックスファンド豪州リートが連動を目指す指数の概要は下記です。

  • 豪州株式市場全体の動向を表すS&P/ASX200 INDEXからREITを取り出したたもの
  • 投資銘柄数は18銘柄
この通り投資銘柄が意外と少ないです。


主要構成銘柄

豪州はREIT市場規模は世界3位のはずなのだけれど…ということで詳細を見てみました。

すると投資先のTOP3だけで総資産の約5割を占めていた。

1. GOODMAN Group  29.19%
2. SCENTRE Group    11.19%
3. DEXUS/AU              8.27%

TOP1だけで約3割となっています。
こう見ると銘柄としてはあまり分散が機能していません。

そこで、これらがどういった投資先か確認してみました。


 GOODMAN Group

  • 物流施設やビジネスパークを含む工業施設ビジネスを展開
  • 世界14ヶ国で事業を展開
     1. オーストラリア
     2. ニュージーランド
     3. 中国
     4. 香港
     5. 日本
     6. アメリカ
     7. ブラジル
     8. ベルギー
     9. フランス
     10. ドイツ
     11. イタリア
     12. オランダ
     13. スペイン
     14. イギリス
  • 総保有資産:$620億

豪州REITの3割近くを占めていますが、豪州のみでビジネスをしているのではなく世界各国に事業展開しています。
これを見るだけでも豪州REITが"オーストラリアの不動産"だけを扱っているのではないことが分かります。


 SCENTRE Group

  • オーストラリアとニュージーランドで事業展開
  • Westfieldブランドでショッピングセンターを運営
  • 物流施設やビジネスパークを含む工業施設ビジネスを展開
  • 総保有資産 : $344億

SCENTRE GroupはANZとして1つに表されることが多いオーストラリアとニュージーランドにおいて商業施設を展開しています。
Westfieldブランドで営業しているショッピングセンターの運営が大きく、2022年4月現在でオーストラリアで37店舗、ニュージーランドで5店舗を展開しています。
コロナ禍で業績が心配されるセクターですが、たしかにコロナ前よりも業績は落ち込んでいるものの、2021年の年間で8.8億AU$の税引き後利益を出していますので、今後ANZの生活が正常化すれば利益も力強く戻ってくれるのではないかと思います。


 DEXUS/AU

  • オーストラリアのみに事業展開
  • 都市部にオフィス事業を中心に展開
  • 総保有資産:$178億
3位まで来てようやくオーストラリアのみに投資している法人となりました。
事業としては不動産ファンドの管理で、オフィス・工業・プロパティマネジメント・ファンド管理・開発・トレーディングの5つの事業セグメントを展開しています。

ここ数年も安定して利益を出していますが、自己資本比率が8%強と低い水準であることは気になります。


ASX200まとめ

ASX200ではGOODMAN Groupだけで約3割を占めているやや偏った指数です。

実質的な投資先はオーストラリアだけではなく世界各国となっているため、豪州REITと呼びながらもオセアニアを中心に世界各国の不動産に投資しているという解釈が正しいかと思います。
国ごとの比率や構成比4位以下の法人は調べ切れていませんが、さらに深掘りしていくとASX200に関してより的確な理解が出来そうです。


まとめ


調べてみると豪州REITを通じてオーストラリアの不動産に投資しているつもりがそうではないということがわかりました。
しかしもともとの目的を振り返ると、地域分散を目的とした投資先としては間違っていないと思います。

ただ1555上場インデックスファンド豪州リートは円換算値でのとの連動を目指しているので、為替の影響もそのまま受けます。
為替動向も含んだ値動きになることには注意が必要かもしれません。

私としては投資継続し、引き続き見守りたいと考えています。


↓よろしければクリックお願いします
にほんブログ村 投資ブログへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

【実績】2024年3月の金融資産総額と配当・分配金 配当金が20万円を突破!

2024年3月末の資産まとめ です。 今年の第一四半期はJ-REITがどんどん下がっていたので買い増しを続けていましたが、どうも底打ちをしたような状況になっています。 下落が続くJ-REITを買い増し中 日銀の金融政策の転換観測などにより、今年に入ってJ-REITは下落を続けて...

閲覧数が多い記事