2022年6月28日火曜日

【日本株】9832 オートバックスセブン - カー用品国内最大手の高配当銘柄

9832 オートバックスセブンから期末配当金を頂きました。

1株当たりの配当金は30円で、100株保有しているため3,000円(税引き前)になりました。

ご存じの方も多い、カー用品最大手チェーンのオートバックスを運営している会社の業績を確認してみました。


目次


オートバックスセブンの基本情報

オートバックスセブンはカー用品店の国内最大手で、オートバックスやスーパーオートバックスを運営、もしくはフランチャイズ展開しています。

元は1947年に大阪の自動車部品の個人商店から始まっており、1974年にオートバックス1号店を出店しています。

フランチャイズを開始したのは翌年の1975年、プライベートブランド商品の販売を1977年から開始するなど、現在の経営の基礎はかなり前から形作られています。

海外にも1986年から進出しており、グローバル展開にも力を入れています。


オートバックスセブンの株価と配当金

直近の株価、分配金利回りは以下の通りです。

株価1,394 円
PER15.74
PBR0.89
配当利回り4.30%
売買単位100株
(6/27終値ベース)

9832も高配当銘柄の1つです。

株価の推移は下図のようになっています。

2016年のマイナス金利による暴落であったり、コロナショックであったり、下げ局面ではしっかり下げながら回復が遅れています。

私にはこの先の形がイメージ出来ていませんが、暴落するほど悪くはないはずだと思っています。


配当利回りは4.30%と高配当ですが、2010年以降の推移は以下のようになっています。

2010年以降の年間配当額
※2013以前は分割調整額

2015年に減配してから今年まで60円/株と一定です。
ちなみに2023年も50円予想です。

この配当金一定の期間において株価は下落基調ですので、利回りとしては約3%であったところが2020年には約4.8%まで上昇しました。
現在はそれよりは落ち着いていますが、未だに4%超の銘柄となっています。


オートバックスセブンの株主優待

オートバックスセブンは株主優待も実施しており、1年以上保有している株主を対象にオートバックスグループのギフトカードが送付されます。

保有株式株主優待
(オートバックスグループギフトカード)
100株〜299株  1年以上保有:1,000円分
300株〜699株  1年以上保有:3,000円分
700株~999株  1年以上3年未満保有:7,000円分
  3年以上保有:8,000円分
1,000株以上  1年以上3年未満保有:10,000円分
  3年以上保有:13,000円分

私はまだ保有1年未満なのでもらえません。

株主優待の額は2021年に改定されており、300~699株の層は減額になっています。
(元は300~999株の括りで1年以上3年未満は5,000円、3年以上は8,000円でした。)

今後も改定の可能性はありますが、制度は維持を期待したいです。



オートバックスセブンの長期ビジョンと足元の課題

オートバックスセブンは長期ビジョンとして「2050年未来共創」を掲げ、1947年創業から100年企業の実現を目指しています。

豊かで健全な車社会の創造を使命とし、それに向けた経営方針や5ヵ年ローリングプランと呼ぶ計画を策定しています。


柱であり続ける国内オートバックス事業

オートバックスセブンの柱となるセグメントです。
グループ業績に対しての比率は以下の通りです。

 売上高:73.4%
 営業利益:107.7% (他セグメントが赤字のため

他セグメントの赤字を帳消しにしています。
逆にこのセグメントが揺らぐとオートバックスセブンが揺らぐということを意味します。

コロナによる外出自粛や半導体不足の長期化による新車の減産など、ネガティブな要素はいくつもあります。
またカー用品市場の成熟化といった競合との差別化の難しさにも直面しています。

一方で伸びを見せるドライブレコーダーを始めとした「安心・安全」というニーズや、自分らしさの「自己表現」、アウトドアなどの「体験・発見」など、新たな価値提案することで事業拡大を目指しています。

私も業界の顕著な拡大は考えにくいと思っていますが、一定のニーズと大手の安心感により急激な業績悪化は無いのではないかと考えています。


苦戦する海外事業

海外事業は売上高110億円強と、グループ全体の4.6%程度に過ぎません。

しかし店舗は海外7か国・62店舗とそれなりに大きな規模になりつつあります。
今期はタイに新規18店舗を出店し、拡大方向です

進出先は
 タイ:33店舗
 フランス:10店舗
 台湾:6店舗
 マレーシア:4店舗
 インドネシア:4店舗
 フィリピン:3店舗
 シンガポール:2店舗
となっています。

また、小売・サービスだけでなく、プライベートブランド商品の供給といった卸売事業も行っており、中国やオーストラリアなどにも進出しています。


セグメント業績としては3億円強の損失となっており、コロナウィルスの感染拡大によるロックダウン・外出自粛・行動制限の影響を大きく受けたものとしています。

しかしながら少なくともデータを確認出来る2018年以降は常に赤字のセグメントであり、収益改善が求められています。
事業展開は推し進める方針のようなので、収益性を改善させながら実行できるのかがポイントになりそうです。


拡大すれども赤字のディーラー・BtoB・オンラインアライアンス事業

ディーラー事業
BMW・MINIに加えてAudiの正規ディーラーを抱えています。
2022年3月現在で13拠点あり、新車・中古車販売とサービス事業を行っています。

BtoB事業
今期も株式会社ジョイフル車検・タイヤセンターの全株式取得、日産との業務的計など、事業拡大を進めています。

オンラインアライアンス事業
BtoC、BtoBの両事業におけるプラットフォーム構築を推進し、オンライン市場への参入スピードを高めています。
アプリやWEB予約の顧客の増加など、利便性向上が集客にも寄与しています。


上記3事業へも拡大を進めており、2018年度に比べて2021年度は売上高で170%強となっています。
前期比でも117%と年々拡大しているセグメントです。

一方で収益については2019年度に5,400万円の黒字になったものの、それ以降は再び赤字となっており、今期も3億3,900万円のセグメント損失となっています。

このセグメントも収益性改善が急務です。


まとめ

オートバックスセブンはカー用品店の国内最大手で、配当利回り4%台の高配当株の1つです。

株主優待も実施しており、1年以上保有すればオートバックスで使用できるギフトカードを受け取れます。
配当と合わせてトータルの利回りは更に良くなります。

事業としては安定した純利益を出しており、ROEも5.7%という水準です。

一方で主力の国内オートバックス事業以外の収益性は苦戦が続いており、拡大と合わせた収益性改善が課題となっています。
赤字領域の拡大はグループ全体への収益性に大きく影響するため、注意して見る必要があります。


私はオートバックスでカー用品を買うことがあるので優待目当てもあり保有継続しますが、事業拡大路線がどうなるかは注視したいです。
企業の攻めの姿勢は個人的には好きなので、応援したいと思っています。


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